ひと晩寝かせたカレーは保存状態によって腐る危険性があります。
常温保存は特に要注意です。
といっても、カレーは作った翌日に食べることも多いですよね。
そこで今回は、
・ウェルシュ菌とは?
・最適な保存方法
・腐ったカレーの捨て方
について詳しく解説していきます。
ひと晩寝かせたカレーは腐る?
ひと晩常温で寝かせたカレーは、食中毒のリスクが高いです。
そのリスクのひとつであるウェルシュ菌は、カレーによる食中毒の原因となることの多い細菌です。ウェルシュ菌は増殖可能な温度域が広く12~50℃で増殖し、43~45℃がもっとも活発になります。
カレーは温度が下がるのがゆっくりなため、このウェルシュ菌が増殖しやすい温度を保っている時間が長いのです。
1度でも増殖してしまうと高温で加熱しても死滅させることができないため、増殖させないことが予防となります。
作り置きカレーによる食中毒の報告は少なくありません。一般家庭だけではなく、飲食店での発生報告もあるくらいです。
カレーが腐るとどうなる?
スパイスの香りが強いカレーは、腐ったと判断するのが難しく感じるかもしれませんね。
でも、食べ慣れているものだからこそ「いつもと違う」と感じたら、それは傷んでしまったサインです。
・酸っぱい味がする
・表面に白っぽい膜がはっていたり、分離している
このような異変に気付いたら、食べない方が良いでしょう。
「冬だから室温も低いし大丈夫」と思っていても、季節に関係なく食中毒の報告はあるので油断は禁物です。
カレーが腐るのはなぜ?
日本の家庭でよく食べられている「おうちカレー」は、そのほとんどがちょっともったりとした質感ですよね。
じゃがいもや玉ねぎなどが溶けだした美味しいカレーは、もったりしているからこそ温度が下がりにくいんです。
特に常温保存では細菌が繫殖しやすい温度を長時間キープすることになるので、カレーが腐る原因になります。
カレーを作り置きしたい時の対策は?
1回に食べる分ずつ小分けにして、冷蔵もしくは冷凍して保存しましょう。
2日くらいで食べきれるようであれば冷蔵保存で大丈夫ですが、食べきれなさそうな場合は冷凍した方が良いでしょう。
冷凍保存の場合じゃがいもやニンジンは食感が悪くなるので、気になる人は取り除いてくださいね。
また、具材にシーフードを使っている場合は傷みやすいので、なるべく冷凍保存にしましょう。
腐ったカレーの捨て方
カレーが腐ってしまった時は、水やお湯で薄めたとしても排水溝に流すのはおすすめできません。カレーの油分が固まり、排水溝が詰まる原因となります。
ポリ袋などに入れるか、冷凍したものを新聞紙で包んで更にもう1枚ポリ袋に包んで捨てるようにしましょう。
まとめ
「ひと晩寝かせたカレーは腐るのか」についてお話してきました。
ポイントをまとめます。
・カレーは温度が下がりにくく雑菌が繁殖しやすい
・腐ると納豆のような臭いや、表面に膜が張ったり水っぽく分離する
・翌日以降に食べる場合は、冷蔵か冷凍保存にしよう
「ひと晩寝かせたカレーはおいしい」と言いますが、常温での保存には十分に注意してください。
冬であれば翌日にも食べられるかもしれませんが、食べる際にはしっかりと加熱してからにしましょう。
ただし、ウェルシュ菌は「熱に強い」とも言われていますので、やはり常温ではなく冷蔵もしくは冷凍保存にすると安心ですね♪