妊娠中は色々な制約があるものです。
でも、時にはいくらなど生ものを食べたい時もありますよね。
そこで今回は「妊娠中にいくらは食べても大丈夫なのか」について詳しく調べてみました。
また、食べていい生ものについてお話するので、ぜひ最後までご覧くださいね。
妊娠中にいくらはだめ?おにぎり・いくら丼・寿司について
妊娠中のいくらは、食中毒の恐れがあったり、塩分やビタミンAの取り過ぎになる可能性があるため控えた方がよいでしょう。
また、おにぎりやいくら丼・寿司に使われているいくらは生のものが多いです。
いくらに限らず生の魚介類には「リステリア菌」や「アニサキス」といった菌や寄生虫がいることがあります。
それらが体内に入ってしまうと、妊婦さんだけではなく、お腹の赤ちゃんにまで悪影響を及ぼしてしまうんです。
妊娠中にリステリア菌に感染する確率は、通常時のなんと20倍!
厚生労働省も「妊娠中はリステリア菌に気をつけるよう」注意喚起をしています。
いくらの塩分やビタミンAについて
いくらは醤油漬けや塩漬けにされていることが多いですね。
そのため、いくら100gの塩分は食塩相当で2g以上となっています。
食品摂取基準で成人女性は食塩6.5g未満/日が目安となっているため、他の食事に含まれている塩分を考えながら食べなければ、塩分の過剰摂取になってしまうのです。
妊婦さんの塩分の摂り過ぎは「妊娠高血圧症候群」を招くリスクがあり、けいれん発作や肝臓や腎臓の機能障害、胎児発育不全や胎児機能不全、最悪の場合は亡くなってしまうケースもあります。
さらに、いくらにはビタミンAが含まれています。
ビタミンAを妊娠初期に摂り過ぎてしまうと、赤ちゃんの奇形を発症する恐れがあるのです。
いくらに含まれるビタミンAは、100gあたり330μgほど。
対して、1日の摂取量の目安は「650~780μg」とされています。
お寿司1貫のいくらの量は約10g。
いくら丼でも100〜150gなので摂り過ぎることは滅多にないと思いますが、他の食材からもビタミンAを摂ることを考えて食べるようにしましょう。
妊娠中にいくらを食べてしまった!影響や対処法は?
いくらを食べてしまって体調に変化があるようなら自己判断せず、病院を受診してください。
リステリア菌に感染すると、発熱、悪寒、背中の痛みなどの症状が現れます。
さらに、敗血症や髄膜炎など、重篤な状態に陥る可能性も高いです。
流産や生まれた赤ちゃんに影響が残ってしまうこともあるので、症状が軽かったとしてもかかりつけ医を受診しましょう。
また、アニサキスに感染すると腹痛や嘔吐、悪心などの症状が出ます。
アニサキスが直接胎児に悪影響を及ぼすことはありませんが、激しい腹痛を伴うため妊婦さんの大きなストレスになり、間接的に赤ちゃんに悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
病院にかかれば、内視鏡を使いアニサキスを取り出す処置をしたり、薬を処方してくれます。
妊娠中にいくらを食べたい時は?加熱すればいい?
リステリア菌などの食中毒菌やアニサキスといった寄生虫は熱に弱いため、加熱して食べれば心配はほとんどないでしょう。
リステリア菌は「中心部75℃で1分間」、アニサキスは「中心部60℃で数秒」加熱すれば死滅します。
ただし、いくらはタンパク質が豊富なため、加熱するとかたくなります。
普段と違った食感になりますが火を通したほうが安全なので、妊婦さんは加熱してから食べたいものですね。
妊娠中の生もの、食べていいもの悪いもの
妊娠中にどうしても生ものが食べたいときは、例えば魚であれば新鮮なものを選ぶようにし、目視でも「アニサキスがいないか?」きちんと確認するようにしてください。
魚以外に妊娠中とくに避けた方がよいものは、
・生卵
・加熱していない貝類
・明太子
・生ハム
・ナチュラルチーズ
などです。
また、生もので「食べても大丈夫」と100%いえるものは妊娠中にはありません。
いくらだけでなく、たらこやウニも生で食べたいところですが、基本的には加熱したほうが良いでしょう。
まとめ
「妊娠中にいくらはダメなのか」についてお話してきました。
ポイントをまとめます。
・いくらおにぎりやいくら丼も同様
・食中毒や塩分の摂り過ぎになるおそれ
・いくらを食べたい時は加熱するとより安心
当サイトでは「食べ物」に関する色々な情報を紹介しています。
興味のある方は、その他の記事もぜひご覧くださいね。