鮭はしっかりと焼けているか判断が難しい魚です。
「本当に焼けていたの?」と後から不安になることもあります。
生焼けの鮭を食べてしまうとどのような症状が出るのでしょうか、また生焼けかどうかがすぐに判断できれば便利ですよね。
そこで今回は、
・生焼けか判断する方法
・鮭の再加熱
・生焼けにならない焼き方
について詳しく解説します。
鮭の生焼けは食中毒になる?
鮭を生焼けの状態で食べてしまうと、食中毒になってしまうことがあります。
スーパーで売られている鮭というのは、加工の段階で真水で洗浄されているため食中毒の菌がついていることは少ないのですが「絶対についていない」とは言い切れません。
たとえ生焼けっぽいといった状態であっても、加熱が十分ではない恐れがあるので、生焼けと食中毒リスクは同様です。
免疫力の低い子どもやお年寄りが食べると特に危険ですので注意しましょう。
生の鮭についている可能性のある寄生虫や菌
生の鮭には、
・サルモネラ菌
・腸炎ビブリオ
が付着している可能性があります。
アニサキスは鮭やカツオなどに寄生する寄生虫です。
胃に入ると寄生虫が胃の中を刺激し、激痛や胃液を吐くなどの症状が起こります。
食後8時間~数日後に発症することが多いのが特徴です。
また、サルモネラ菌や腸炎ビブリオは食中毒を引き起こす菌なので、食べると腹痛や吐き気を催します。
腸炎ビブリオは食後6時間~96時間、サルモネラ菌は食後6時間~48時間後に発症します。
鮭に付着しているこれら食中毒の原因は75度で1分以上加熱することで死滅しますが、生焼けだとまだ残っている可能性があるのでしっかり加熱してから食べるようにしましょう。
冷凍しても菌は死なない
冷凍した鮭を買ったり、買ってから自宅で冷凍してしまうという人もいると思います。
「冷凍すれば菌や寄生虫は死滅するのでは?」と思いますが、実は冷凍されている鮭も危険です。
冷凍であろうと、生焼けの場合には食中毒を起こす可能性があります。
寄生虫は冷凍すれば死滅しますが、菌は冷凍しても死滅しないからです。
冷凍した鮭もしっかり加熱してから食べるようにして下さい。
鮭が生焼けかどうかの見分け方
鮭が生焼けかどうか見分けるための方法を解説します。
身の弾力を確かめる
鮭はしっかり火が通ることで身に弾力が出ます。
鮭の切り身の中央部分を押してみて、まだぐにぐにと柔らかい感覚があれば生焼けの可能性があります。
押し返してくるような弾力があれば、中まで火が通っているでしょう。
真ん中でカットして確認する
鮭は加熱して火が通ると色が変わります。
真ん中の部分が一番火が通りにくい場所なので、真ん中でカットしてみて火がしっかり通って色が変わっているか確認しましょう。
箸でほぐす際に簡単にほぐれるかどうかも見極めるポイントとなります。
竹串を刺してみる
鮭に竹串を刺してみて、しっかりと温かくなっていれば火が通っている証拠です。
他の部分よりもぬるかったり冷たかったり温度差がある時は、火が通っていない可能性があります。
分かりにくいかもしれませんが、こういった方法もあります。
生焼けの鮭を再加熱するには?
鮭が生焼けだった場合、そのまま食べるのはNGです。
しっかりと再加熱して食べるようにしましょう。
鮭を再加熱する簡単な方法は、ラップをしてから電子レンジで温めることです。
ラップをしないで加熱したり、加熱時間が長すぎると身がパサパサになり、固くなるので気をつけてください。
また、困ったことにレンジでの加熱は「身が爆発しやすい」といったデメリットがあるんです。
身の爆発を防ぐためには600Wで10~20秒おきにこまめに確認しながら加熱するか、料理酒をサッとかけてある程度しっとりとさせるといった方法があります。
鮭が生焼けにならない焼き方!3つのポイント
①鮭を常温に戻す
冷蔵庫から出したばかりで、冷たい状態の鮭は火が通るのに時間がかかります。
「表面は焦げているのに中まで火が通らない。」ということが起きてしまう可能性大!
焼く前に冷蔵庫から出して置き、常温に戻してから焼くと生焼けを防げるのでおすすめです。
②鮭に切れ目を入れる
熱が通りやすいように、鮭に隠し包丁として切れ目を入れてから焼きましょう。
また、小さくカットしてから焼いても火が通りやすくなります。
③放置して余熱で火を通す
鮭をある程度フライパンで加熱したら火を止め、フライパンに残った余熱で中まで火を通す方法もあります。
火を止めてから5~10分ぐらい放置しておきましょう。
また、余熱の場合にはアルミホイルを被せておくと熱が逃げずに効果的です。
まとめ
✔生の鮭には「アニサキス」「サルモネラ菌」「腸炎ビブリオ」が付着していることも
✔冷凍しても食中毒リスクは回避できない
✔生焼けかどうか鮭の色や弾力、温度で判断しよう
✔再加熱はレンジがおすすめですが、身の爆発には注意!
鮭が生焼けっぽい時は食べてしまわずに、もう一度加熱しましょう。
魚には食中毒のもととなる菌や寄生虫が潜んでいます。
再加熱はレンジで簡単にできますから、試してみてくださいね♪