カヌレはフランスの伝統菓子で「溝の付いた」という意味があります。
また、生地をじっくりと寝かせるので時間がかかるお菓子でもありますね。
そんなカヌレは焼きムラが出来たり、生焼けになりやすいことで知られています。
そこで今回は
・生焼けの判断方法と防ぐポイント
・再加熱の方法
について詳しく解説していきますので、カヌレ作りの参考にしてくださいね。
カヌレが生焼けになる4つの原因
せっかく作ったカヌレが生焼けにならないよう、原因をしっかりと覚えておきましょう!
①オーブンの余熱設定をしていなかった
カヌレを焼く前に、オーブンの余熱設定をしていなかった事が挙げられます。
カヌレのような生地は高温で焼いていかなければいけません。高温で焼くことで、あのカリッとした食感が生まれるのです。
特に焼き始めが肝心なので、高めの温度でしっかりと余熱を入れておく事がとても大切になってきます。
余熱を入れていないオーブンに生地を入れると、温度が一気に上がらずに生焼けになってしまいます。
②生地を寝かせる時間が不十分だった
小麦粉のグルテンの力を弱くさせるために、生地を寝かせる時間が必要です。
十分に生地を寝かせないまま焼くと、グルテンの強い力で生地が型から飛び出してしまいます。
結果、中心部に上手く熱が伝わらず、生焼けの原因になってしまいます。
③冷たい生地のまま焼いている
冷蔵庫で寝かせた生地は、冷蔵庫から取り出したら常温に戻さなければいけません。
冷たい生地のままオーブンに入れてしまうと、オーブンの温度が上がりずらくなります。
④材料を混ぜすぎている
材料の小麦粉を混ぜる時、混ぜすぎてしまうとグルテンが形成され生焼けになってしまいます。
カヌレ本来の食感が失われますので、全体がのっぺりとしたような仕上がりに。
カヌレが生焼けか判断する方法
カヌレの中心部が生焼けかどうかを外側から見極めるのは難しいので、竹串をカヌレの中心に刺して判断しましょう。
中まで火が通っている場合は、抜いた竹串の先には何も付いていません。
中がまだ生焼けの場合は、抜いた竹串の先にべたッとした生っぽい生地が付きます。
カヌレを生焼けにさせないためのポイント
・薄力粉はふるってから使いましょう。
ふるっていない小麦粉はダマになりやすく、焼きムラや生焼けの原因になってしまいます。
・生地は混ぜすぎず、ゴムべらで「の」の字を書くようにさっくりと混ぜましょう。
混ぜすぎてしまったカヌレは本来の食感を失い、のっぺりとした印象に。
あの食感なくしては、もはやカヌレではありません。
・生地は24時間寝かせる
様々なカヌレのレシピが出回っていますが、生地の寝かせ時間は12~24時間と様々です。カヌレ作りが成功した方の口コミを見てみると、「24時間寝かせている」という意見が多いようでした。
・生地は焼く前に、しっかりと常温に戻しましょう。
冷蔵庫で24時間寝かせた生地は冷えています。冷えた状態のまま生地を焼くと、オーブン庫内の温度が上がりづらく生焼けの原因になってしまいます。
オーブンに入れる15~30分前には冷蔵庫から取り出し、生地が常温の状態で焼けるようにしておきましょう。
・高めの温度でしっかりと余熱を入れておくことが大切です。
カヌレは焼き始めの温度が重要です。
オーブンによっては経年劣化のため、設定した温度まで上がり切らなかったりと特徴も様々なため、上手く焼けない場合は10度ほど温度を上げてみましょう。
また、家庭用オーブンでよく見られることですが、余熱温度を設定しても想定よりも低い温度で完了してしまうことがあります。
なので、庫内にオーブン温度計を設置し、より確実な温度管理をする事も失敗を防ぐうちのひとつです。
・オーブンの扉の開閉は手早く行いましょう。
温まったオーブンの扉を開閉するだけで、庫内の温度はあっと言う間に下がってしまいます。細かい事ですが、カヌレ作りにおいて温度管理はそれほど重要なんです。
・どうしても上手く焼けない時、生焼けになってしまう時にはカヌレ型を銅型へ変えてみましょう。
銅の熱伝導率は金属の中でも特に優れており、ステンレスの25倍、鉄の5倍です。
熱の伝わりが優れている銅素材を型にすることで火が入りやすく、焼けムラによる生焼けを防ぐことができます。
カヌレが生焼けだったらどうする?対処法について
まず、生焼けのカヌレは食べてはいけません。
生の小麦粉は、お腹を壊す可能性があるためです。
生焼けだった時はそのまま食べたりせずに、焼き直しましょう。
様子を見ながら焼き時間を延長したり、それでもなかなか火が通らない場合は最終手段として電子レンジを使います。
カヌレ独特の食感ではなくなってしまいますが、電子レンジなら中までしっかりと火が通りますよ。
また、生焼けではないけれどよりカリッとさせたい場合は、トースターで2~3分ほど焼いてみましょう。
トースターを使えば外側がサクサクになります。ただし、カヌレにはバターが使われています。焦げやすいので注意して下さいね。
まとめ
カヌレはものすごく手間のかかるお菓子です。
実感としては、マカロンと同じくらい難しいなぁと思います。
しかし、生焼けにならないためのポイントを押さえておけば、成功率もグッと上がること間違いなしです。
今回紹介した情報を参考に、おいしいカヌレに挑戦してみてくださいね♪