魚のなかでも食卓に馴染みのあるアジ。
干物やアジフライとしても食べられていますね。
とはいえ、焼き方によっては生焼けになる場合もあり、食あたりの危険もあります。
そこで今回は
・食あたりの危険性
・生焼け防止のポイント
・再加熱のコツ
について詳しく解説します。
アジの生焼けの見分け方
頭付きのまま焼く時は「目が白くなっているかどうか」をみましょう。
身よりも頭のほうが火が通りにくいため、目がちゃんと焼けていたら中心まで焼けている印になります。
もうひとつ見分ける方法は「竹串」です。一番身の厚い部分に竹串を刺してみましょう。
竹串に引っ掛かりがなくスッと刺すことができれば、ちゃんと火が通っています。また、抜いた後の竹串が温かくなっていることも確認してください。
特に干物の場合は見た目での判断が難しいので、竹串を使うとわかりやすいです。竹串がない場合はフォークでもOKですよ。
同じ方法でアジ以外の魚も生焼けか判断することができます。
アジが生焼けだと食あたりになる?
アジに限らず生焼けの魚は、食中毒を引き起こす菌や寄生虫が潜んでいる可能性があります。
これは揚げ物であるアジフライも同様です。
特に冷凍アジフライは調理方法によっては、生焼けになってしまうという人も少なくないようです。
食あたりの原因となる菌や寄生虫をみていきましょう。
鶏肉や卵についている印象の強いサルモネラ菌ですが、加熱不足の魚介類でも感染する可能性があります。中心温度75℃以上で1分間加熱することで、ほとんど死滅させることができます。
✔腸炎ビブリオ菌
真水や熱に弱い菌です。焼く前に真水で洗ったり、中心温度75℃以上で1分間加熱することで、ほとんど死滅させることができます。
4℃以下でも菌の繫殖が抑制できるので、お刺身の場合は買って帰るまでは保冷剤を利用し、すぐに冷蔵庫に入れましょう。魚をさばいたまな板や包丁も、他の食材に使う前にしっかり洗いましょう。
✔アニサキス
中心温度60℃以上で1分以上の加熱、または-20℃以下で24時間以上冷凍すると死滅します。
生焼けだったり冷凍温度が十分でない場合には、死滅していない可能性があります。
また、きちんと加熱していても起きる可能性があるのが「ヒスタミン食中毒」です。
原因となるヒスタミン産生菌の増殖を抑えるためにも魚は常温に放置せず、買ってきたらすぐに冷蔵庫で保管しましょう。
鮮度が低下したおそれのある魚は、食べない方が賢明です。
魚が生焼けにならないためのコツ
頭付きでも開きでも「冷凍のまま焼くと中まで熱が入らないうちに皮が焦げる」なんてことになりがちです。
冷凍の魚を使う場合は前日にチルド室に移しておくなど、ちゃんと解凍しておくと良いでしょう。
また、魚焼きグリルで焼く際は魚を入れてから加熱するのではなく、その前に庫内を温めておくと「皮はカリっと、身はしっとり」な焼き魚になりますよ。
生焼けでも大丈夫!再加熱の方法は?
生焼けであることがわかった場合、電子レンジでの再加熱が便利です。
皿に並べたアジをラップはせずに電子レンジで20~30秒加熱してください。
加熱が足りない場合は、数十秒ずつ様子をみながら加熱すると良いでしょう。一気に加熱すると、パサパサになってしまうことがあります。
もしアジフライが生焼けだった場合は、電子レンジ+トースターでの再加熱がおすすめです。
身が生焼けでなくなる少し手前までレンジで加熱し、更にトースターにいれることでサクサクの衣を復活させることができます。
まとめ
アジに限らず加熱が必要な魚は生焼けだと食あたりになる可能性があります。
魚を焼く際には中まで焼けているかをしっかりと確認しましょう。
また、高温の油で揚げるアジフライでも生焼けになる場合があります。
もし生焼けでも電子レンジやトースターで再加熱ができますので、ぜひ試してみてくださいね♪